XenServer 6.5 を使ってみました


 XenServer は オープンソースの仮想化プラットフォーム (1 つのハードウェア上で複数のオペレーティング・システムを並列稼働できるシステム) です。

 Xen Project  で開発されている ハイパーバイザー と XAPI toolstack をベースに構成されており、もともとは Ctrix で開発・販売されていましたが 、2013年にオープンソースプロジェクト化 (xenserver.org) され、現在はだれでも無償で利用できるようになりました。(Ctrix から商用サポート(有償)も提供されています。)

 XenServer を使用するには、物理コンピュータが少なくとも2台必要になります。 ( 1台は XenServer = ハイパーバイザが稼動、 1台は XenCenter = XenSerer の設定・管理用)

 XenServer 6.5  の稼働要件は こちら 。 (日本語インストールガイド にも同様の記載があります)

 最低稼動要件は、64bit 対応の x86 CPU(1.5GHz 以上)、RAM 2GB 以上、ローカル接続のストレージ(16GB 以上)、NIC(100Mbit/s 以上)とそれほど高くないので、最近の PC であれば問題なく稼動させる事ができると思います。 (最低要件だと仮想マシンが 1 , 2 台程度しか動かせないですが)

 

【 稼動イメージ 】

image1

 上図は XenServer 本体の稼働イメージ(アーキテクチャ)です。 (Citrix の技術情報より引用)。  

 ハードウェア上で Xenハイパーバイザ が稼動し、ハイパーバイザ上で 複数のゲストOS を稼動させることができます。(稼動できる上限はこちら)  

 また、XenServer 本体とは別に、XenCenter (XenServer を操作・管理する GUI ツール) 用の Windows マシンが必要になります。

 

 

 今回は、手元にあまっていた WIn XP 時代に使っていたデスクトップPC x 1台に XenServer をインストールして使ってみました。

 

【 XenServer にするデスクトップPCのスペック 】

  • 機種 : Lenovo / ThinkCentre A58 Small
  • CPU : Intel Core2 Duo E7500 @ 2.93GHz
  • Memory : 4GB
  • HDD : 300GB
  • NIC : 1枚

 ※ インストール中にHDD はフォーマットされるので、大事なデータが入っている場合は バックアップを。

 XenCenter には、 Windows 7 のラップトップマシンを使用。

 

 

【 XenServer のインストール 】

§1. XenServer / XenCenter のダウンロード

 xenserver.org の ダウンロード ページから XenServer 6.5 の iso イメージ と XenCenter のインストーラー をダウンロードします。  (Citrix の ダウンロードサイト も利用できます。 こちらはユーザ登録(ログイン)が必要)

  今回は、「XenServer-6.5.0-xenserver.org-install-cd.iso」 と 「XenServer-6.5.0-SP1-XenCenterSetup.l10n.exe」 をダウンロード。

 .iso のほうは別途 CD (か DVD)に焼いておきます。 (方法は割愛しますが、Microsoft が紹介している方法を こちらに

 

§2.  XenServer インストール

 作成した インストール CD/DVD から PC(今回の場合は Lenovo A58) を起動 します。

 起動画面です。 (Welcome メッセージの後に 「ENTER キーを押しなさい」 と出ますが、押さなくてもしばらくすると自動で先に進みました)

 

 キーマップの選択画面が出ます。 日本語キーボードを使用するので、 「jp106」 を選択 (青色ハイライト)して先に進みます。 (カーソルキー  で項目選択、 Tab キー  で キーマップ選択ページと 「Ok」ボタン間を ジャンプできます)

 

 ライセンス契約書 (EULA : End User License Agreement) が表示されます。 続行するには 「Accept EULA」 を選択します。

 

 仮想マシン用のストレージを選択します。 今回は XenServer に使用する PC (Lenovo) の ローカル HDD x 1 台(sda)のみになるので、sda を選択 (デフォルトでこれにチェックが入っています)、  Ok を押して次に進みます。 (F5 キーで対象ディスクの詳細情報が表示されます)

 「Enable thin provisioning」 は未チェックのままで。 (この機能は  XenDesktop (Citrix が提供する VDI(デスクトップ仮想化)のアプリケーション) と XenServer を併用する場合のみ使用可能で、有効にすると IntelliCache が機能し VDIのパフォーマンスがアップするそうです)

 

 インストールソースを指定します。 今回はローカルの CD/DVD ドライブを使用するので、「Local Media」 を選択(青ハイライト)し、 Enter キーを押して次に進みます。

 

 Local Media を選択すると、他の CD からサプリメンタルパック (OEM パートナーなどから提供される機能追加やドライバ追加などが入った拡張ディスク) をインストールするか聞いてきます。

 今回は 「No」 で。

 

 インストールに使う CD の整合性を検証(MD5 チェックサムの検算)するかを訪ねられます。 今回はスキップ。

 

 root ユーザのパスワードを設定します (確認のため、同じフレーズを 2回入力します)。 

 このパスワードは、XenCenter から XenServer に接続するとき、または xsconsole (CLIでの操作) にログインする際に必要になります。 (XenServer は Linux  kernel で稼動していますので、いわゆる Linux の root ユーザのパスワード設定になります。)

 

 XenServer の IP アドレス(管理インターフェース用)を設定します。 DHCP or  固定(Static) IP が選択できます。 今回は固定 IP を指定します。

 

 Hostname の設定と DNS サーバーの指定を行います。

 

 タイムゾーンを選択します。 今回は Asia を選択。

 

 続いて都市を選択。 今回は Tokyo。

 

 NTP を使用するか、尋ねられます。 今回は使用 (Using NTP) します。

 

 続いて NTP サーバーを指定します。

 

 最後に、「Install XenServer」  を選択し、インストールを実行します。

 

 しばらくすると、インストールが完了 (「Installation Complete」 画面が表示) します。 CD を取り出して、「Ok」 を押して再起動します。

 

 再起動が完了すると、管理画面が表示されます。 IP アドレスの再設定や、Comannd Shell への切替などがここから行えます。

 ここで、Keyboard の設定を 「Japanese 」に変更しておきます。

 

 なお、初期状態では、XenServer への root ユーザーでの ssh 接続 が許可されています。

 運用上これが好ましくない場合は、この管理画面の 「Remote Service Configuration」 から ssh 接続を無効にしたり、

 /etc/ssh/sshd_config で下記のような制限を追記したり、

PermitRootLogin no     #root ユーザでのログインを禁止
PermitRootLogin without-password     #root ユーザでログインするには sshキーが必要

 

 iptables で接続元のIP制限をかけるなど、運用に応じた対応が必要です。

 

 

【 XenCenter の導入 】

 次は XenCenter を導入します。 

 XenCenter は XenServer をリモートから操作・管理するアプリケーションで、Windows 上で実行されます。 今回は Windows 7 にこれをインストールします。

 

§1. XenCenter のインストール

 ダウンロードしたインストーラー (今回は 「XenServer-6.5.0-SP1-XenCenterSetup.l10n.exe」 ) を実行します。

 

 「次へ」をクリックして続行。

 

  運用方法次第ですが、今回は 「すべてのユーザ」 を選択。 (画像は現在のユーザになってますが) 「次へ」をクリックして続行。

 

 「インストール」 をクリックして続行。

 

 「完了」 をクリックして終了です。

 

 

§2.  XenCenter から XenServer に接続

 XenCenter を起動します。 ( スタート > すべてのプログラム > Citrix > Citrix XenCenter )

 

 ここに、さきほど作成した XenServer を追加します。 

 ホームタブにある 「サーバーの追加」 アイコンをクリックし、対象となる XenServer の情報を入力し、「追加」 をクリックます。 ( もしくは、メニューバーの 「サーバー」 > 「追加」、か、ツールバーの 「新規サーバーの追加」アイコン )

 

 XenCenter の左側 管理ペインに XenServer が追加されました。

 

 

§3. Hotfix 6.5 SP1 の適用

 最後に、これまでにリリースされている Hotfix を適用します。

 現時点で(2015年10月) 6.5 SP1  と Hotfix が 3本リリースされていますので、適用を行います。  (なお、6.5 になってから、無償版でも XenCenter からパッチ適用が出来るようになったようです。 6.2 以前は、CLI から xe コマンドでパッチ適用をしておりました。)

 xenserver.org の 6.5 SP1 ダウンロードページ から 6.5 SP1 を取得します。 (6.5 SP1 の リリースノートは こちら

 ダウンロードした .zip ファイル (今回の場合は XS65ESP1.zip) を XenCenter を起動している PC の適当な場所に解凍します。

 

 XenCenter から、ツール > アップデートのインストール を選択。 アップデートのインストール ウィザードが起動するので、「次へ」 をクリック。

 

 アップデートの選択 画面 中央やや左下の 「追加」 をクリック。

 

 さきほど解凍したアップデートファイル(拡張子が .update のもの)を選択 (今回の場合は、 XS65ESP1.xsupdate) し、「開く」 をクリック。

 

 「次へ」 をクリックして続行。

 

 サーバーの選択 画面で、SP1 を適用するサーバーにチェックを入れ (今回の場合は、XenServer001) 、「次へ」 をクリック。

 

 アップロードが完了したら、「次へ」 をクリックして続行。

 

 事前チェックの結果を見守ります。 パスしたら、「次へ」 をクリック。

 

 アップデートモードの選択。 今回はパッチ 1本なので、「アップデート後タスクを自動実行」 を選択し、「アップデートのインストール」 をクリック。

 

 進捗が画面に表示されますので、しばらく見守ります。 無事に終了(XenServer の再起動を伴います)すると、画面下部の 「完了」 ボタンのグレーアウトが解除されますので、「完了」 をクリックして終了です。

 

 適用されたアップデート一覧は、サーバーの 「全般」 タブ(最下段にあります)から確認できます。

 

 6.5 SP1 以降にリリースされたパッチ(2015.10月時点で、3つほど)についても、同様に適用しておきます。

 

 上記 3ファイルをダウンロード、解凍したところ

 

 SP1 と同様の手順で適用していきます。

 

 さきほどの 3つを追加。( この後わかったのですが、3つを一度に適用できないようで、最上段のもの(この例では 1004)のみ適用されました。 残りの2つを適用するために、同じ作業を 2回繰り返し)

 

 適用するサーバーを選択。

 

 合計 3パッチ適用ですので、今回は 「アップデート後のタスクを自動で行う」 を選択します。

 (先に記したように、この作業をあと 2回、ES1002 と ES1003 をそれぞれ適用し、3つ目のパッチに適用時に、「アップデートタスクを自動的に実行」 を選択して、XenServer を再起動。)

 

 (update あてる毎に再起動しなかったせいか) アップデート一覧を確認したところ、まだ再起動しないといけないようなので、

 

 再度、再起動をしたところ、全ての適用が完了しました。

 

 

§3. 仮想マシンを作成

 これで、XenSerber、XenCenter ともに準備が整いましたので、早速 仮想マシンを作成してみます。 今回は、CentOS 7 を入れてみます。

 ツールバーから、VM > 新規VM を選択。 VMテンプレートは  CentOS 7 を選択。

 

 仮想マシンの名前を入力します。 

 

 インストールメディアを選択します。  今回 CentOS 7 の インストールファイル(.iso)は 共有サーバー上(Windows / CIFS)に置いたので、画面 中央 右側の 「新規 ISO ライブラリ」 をクリックして、 新規にインストール用ライブラリを作成します。

 

 ISO ライブラリ の 「Windows ファイル共有(CIFS)」 を選択して、「次へ」。

 

 ストレージリポジトリの名称を入力。 今回はデフォルトの名前を使用。

 

 共有フォルダ(CIFS)のパスや、 ID/パスワードを入力し、「完了」 をクリック。 (下図では空欄ですが)

 

 共有フォルダへのアクセスに成功すると、インストールメディアの選択欄(プルダウンメニュー)に、先ほど作成した CentOS 7 の .iso が出てきますので、これを選択して 「次へ」。

 

 続いてホームサーバー(仮想マシンが実行される場所)の設定です。今回は、XenServer が 1台(共有ストレージもないし)なので、デフォルトのまま(ホームサーバーを指定するにチェック)で、「次へ」を押して進みます。

 この作業中、 Lenovo マシンが不調(※1)に陥ってしまい、急遽 別の PC (メモリを1GBしか積んでない。。。) に XenServer をインストールして続行しております。  ・・・空きメモリがほぼないので、仮想マシンの起動ができないですが。。。
※1 : XenServer 6.2 では問題なく動いていたのですが、6.5 だとなぜかフリーズが頻繁。。。 デバイスドライバあたりの相性でしょうか。。。><

 

 次に、仮想マシンに割り当てる CPU と メモリの設定を行います。 ここもデフォルト値のままで。 (・・・起動できないと警告されてますが、はい、続けます。。。)

 

 GPU の設定です。 こちらもデフォルト(なし)で。 (6.5 から 仮想 GPU が使えるようになりました)

 

 仮想マシンのストレージの保管場所を指定します。 今回は XenServer 1台だけで共有 DISK とかも使用していないので、デフォルト(XenServer のローカルストレージ)のままで。

 

 ネットワークの設定です。 こちらも今回はデフォルト値で。

 

 「作成」 をクリックします。

 

 作成中に下図のように怒られましたが、リソースが十分にあれば、問題なく仮想サーバーが作成できます。

 

 XenCenter の左側 管理ペインに作成した仮想マシンが表示されます (・・・メモリ不足なため、起動できませんが。。。) 

 

 今回は 仮想マシンに Linux を入れましたが、 Windows も普通に仮想マシンとして実行できます。 (ただし、Windows 仮想マシンを実行するには、Intel VT または AMD-V をサポートする CPU が必要です)

 

 XenServer では、複数の XenServer を組み合わせることで高可用性を狙った運用なども可能です。( XenMotion を使ってシステムを稼動状態のまま他のXenServer に移動したりなど)

 今後取り扱う機会があれば、また備忘録として記録したいと思います。

 

 

 

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