Windows展開サービス(WDS)


Windows展開サービス(WDS)を使用して、複数のクライアントPCを一斉展開した際の作業記録です。

【Windows 展開サービス (Windows  Deployment Sevices) 】
 Windows  展開サービス (WDS) は、Windows オペレーティング システムのリモート展開を可能にするサービスです。
 ネットワーク経由で複数のPCを一斉にセットアップできるので、多数のPCをキッティングする場合などに大活躍です。

・ Windows 展開サービスの概要 ( https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/hh831764(v=ws.11).aspx

・ @IT さんの記事(http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1504/22/news018.html

 

今回は、WDSに Windows Server 2012 R2 (と2008 R2 も併用)、40台ほどのPC(全て同ベンダの同一機種)に、Windows 7 Pro を展開しました。

 WDS は 2012R2 のみでやりたかったのですが、 WDS@2012R2 でのカスタムインストールイメージの作成が出来ない事象(参照コンピュータをWDSから取得したキャプチャイメージで起動するとエラーになる)に遭遇したため、

1)  WDS@2008R2 のキャプチャイメージからクライアントPCをPXE起動して、カスタムインストールイメージを作成。

2)  1)で作成されたカスタムインストールイメージを WDS@2012R2 にインポート。

して各PC達に展開、といった事をしました。

 

 今回はすでに構築済みの Active Directory (とDNS)環境に WDS(とPC達)を追加。
 DHCPサーバーがない環境なので、WDSに相乗り(DHCPサーバとWDSを新規構築)しました。
 なお、WDS は Hyper-V 2012 R2 上の仮想マシンです。

 


 

【作業の流れ】

  1.  参照コンピュータ(展開用のマスタとなるOS = Windows 7)を仕上げておく。 (PC x 1台に Windows 7 を入れてWindows Updateして、Office入れたりとか、圧縮・解凍ツール入れたりとか)
    OSが仕上がったら、sysprep かけてシャットダウン。
  2.  2012R2 (と2008R2)を用意し、 WDS の役割を追加。
  3.  WDS にブートイメージを追加。
  4.  3.で作成したブートイメージから、キャプチャイメージを作成。 
  5.  参照コンピュータの電源をON -> PXEブートして、4. で作成したキャプチャイメージから起動。
  6.  5. の結果、参照コンピュータ上のHDD上に、カスタムインストールイメージ(*.wim)が作成される。
  7.  カスタムインストールイメージ( *.wim ファイル)を WDS にコピー。
    (6.の際に、WDSにアップロードすることも可能)
  8.  7. のイメージ(*.wim)を WDSにインポートしてインストールイメージに追加。
  9.  あとは展開したいPC達をPXEブートして、WDS 上のカスタムインストールイメージをダウンロード -> インストール。

 

 


 

参照コンピュータ(展開用のマスタOS)の作成

展開の元になるマスターOSを作成します。
詳細割愛しますが、今回は Windows 7 をインストール(アップデートとかも済ましておく)して、Adobe Reader や Office 、圧縮・解凍ツールなど、共通で必要になるものをインストールした状態に作成。

OSが仕上がったら、 sysprep (Sysprep テクニカル リファレンス – TechNet) で一般化した状態でシャットダウンしておきます。

Windows 7 の sysprep (https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dd799240(v=ws.10).aspx)は、

↓ このパスにあります。
C:\Windows\System32\sysprep\sysprep.exe

sysprep.exe をダブルクリックして、

・「システムのOOBE(Out-of-Box Experience)に入る」 を選択
・「一般化する」 にチェックを入れる
・「シャットダウン」 を選択

実行すると初期化シーケンスが走り、しばらく後シャットダウンされます。
WDS の準備が整うまで、参照コンピュータの電源はこのまま OFF しておきます。

 


 

WDS( とDHCPサーバー )の役割を Windows Server 2012 R2 に追加

今回の環境にはDHCPサーバーがなかったので、まず「DHCPサーバー」の役割を追加、次に「Windows 展開サービス 」 の役割をインストール。
(ウィザード通りの作業なので、スクリーンショットは割愛します)

WDSは「トランスポートサーバー」と「展開サーバー」の両方を選択。

 


WDS の初期設定
 ※ DHCPサーバーの設定は割愛します。

「管理ツール」 > 「Windows 展開サービス」を開きます。

↑インストール直後のWDSは未構成の状態です。
サーバーを右クリックして 「サーバーの構成」 を選択。

ウィザードに沿って設定していきます。
前提条件が提示されるので、合致しているかどうか確認。

 

Active Directory と統合。

 

リモートインストールフォルダ(展開用のブートイメージ等が保管される)のパスを指定します。
C:\ ドライブ以外が推奨のようですが、今回は C:\ でいきます。

 

DHCPサーバー をWDS と同じサーバーに実装したので、両方ともチェック。

 

今回はすべてのクライアントに応答を選択。
※ 意図しないPXEを防ぐために 「応答しない」 でも(必要なときだけ有効にする)

 

設定完了です。
※ サービスは自動で開始されないようになっている模様。

 

↓ こんな具合に仕上がりました。
サービスが起動していないので、サーバーのアイコンに停止マーク(■)がついてます。
(サービスの起動はキャプチャイメージの準備が終わってから)

 

 


 

WDSにブートイメージを追加

まずはブートイメージを追加します。

※ ブートイメージを作成するために、WIndows Server 2012 R2 のインストールDVD(に入ってるファイル)を使用するので、参照できるよう事前に準備しておきます。

 

「ブートイメージ」 を右クリック > 「ブートイメージの追加」を選択。

 

インストールDVDの「\sources」 ディレクトリにある 「boot.wim」 を使います。

 

イメージの名前はわかりやすそうなものに、説明もつけておくとよいでしょう。

 

ブートイメージが追加されました。

 

 


ブートイメージからキャプチャイメージを作成

次に、ブートイメージからキャプチャイメージを作成します。

さきほど作成したブートイメージを右クリック > 「キャプチャイメージの作成」 を選択。

 

保存パスは 「C:\90.RemoteInstall\Boot\x64\ja-JP\」、
ファイル名を 「capture-image_01.wim」 としました。

 

作成したキャプチャイメージをブートイメージに追加します。
ブートイメージを右クリックして 「ブートイメージの追加」 を選択。

 

先ほど作成した キャプチャイメージのファイル(「C:\90.RemoteInstall\Boot\x64\ja-JP\capture-image_01.wim」) を指定。

 

キャプチャイメージが追加されました。

 


 

参照コンピューターの電源をONにして、PXEブートする。

次は、いよいよ展開用マスターOSの作成(参照PCからの抽出)です。

WDS が停止している場合(サーバーのアイコンが黒の■)は、サーバーを右クリック > すべてのタスク > 開始 を選択してスタート。

起動に成功すると、アイコンが緑の△マークになります。

 

 

次に、参照コンピューターの電源を入れます。

PXEブート(ネットワークブート)ですよ! 
油断してると、OSが起動して sysprep シーケンスが開始されちゃいますからね!

BIOSでPXE(ネットワーク)ブート優先の設定にしておくか、
起動時に F12 キー を押してブートシーケンス選択モードに入って、ネットワークブートを選択するとよいでしょう。

!!標準的には F12 が BOOTモード選択ですが、機種依存の場合もあるので、事前に確認を。

 

今回は F12 キー でPXEブート(ネットワークブート)を選択。

 

WDS との通信(とDHCPサーバーからのアドレス取得)が上手くいくと、さきほど登録したブートイメージが選択肢に現れます。
キャプチャイメージ = 「capture-image_x64」 を選択します。

 

・・・すると、
「0xc000000f 」なるステータスになって起動しませぇん。。。

 

いろいろググッてみたところ、同様の事象 & 解決方法が散見できましたが、私の環境ではFIXできなかったので、WDS@2008R2 に置き換えてやってみたところ、成功しました。

↓ (評価版の) Windows Server 2008 R2 で1台サーバーを作って、 WDS と DHCP の役割を追加して、WDSにブートイメージ/キャプチャイメージを登録。
(設定方法は2012R2と同等のため割愛)

 

 WDS@2008R2 が仕上がったら、(2012R2 のほうはシャットダウンしておいて) 参照コンピュータをPXEブート。

先ほどと同様に、capture-image から起動。(2008R2 ではファイル名を変えたので、さきほどのスクリーンショットとはファイル名が異なっております) 

 

2008R2 からだと下記のように起動に成功。
イメージキャプチャウィザードが開始されます。

 

参照コンピューターからイメージキャプチャ(抽出)するボリュームとイメージの名前を指定。
このPCの場合は、ボリュームD:\  に sysprep した Windows 7 が入ってる(C:\ は回復ドライブ)ので、D:\ を指定。
名前にはわかりやすい名前を入力。

 

抽出したイメージの保管先(参照コンピュータのローカルドライブ)を指定。
今回は 「D:\Master-OS_Win7\Master-OS_Win7.wim」 として保管。

※ 同時にWDSへアップロードする事もできるみたいですが、私の環境だと不調だったため、ローカルのみに保存、後でこのファイルをWDSにファイルをコピーしてインポートする、にしました。

 

イメージの作成が始まります。

しばらくすると、イメージのキャプチャが完了します。

 

「完了」 をクリックすると、参照コンピューターが再起動されるので、
そのまま OS を起動します。
(sysprep がかかってるので、初期設定から開始されます)

 

ウィザードで指定した場所に .wim ファイルが出来てます。
(今回であれば、「 D:\Master-OS_Win7\Master-OS_Win7.wim 」)

↑ このファイルを WDS@2012R2 (から参照できる場所:ネットワークドライブとかでもOK) にコピーしておきます。

 


 

インストールイメージに カスタムイメージを追加

キャプチャしたイメージ(今回であれば、「 Master-OS_Win7.wim 」)をインストールイメージに追加します。

インストールイメージを右クリック > 「インストールイメージの追加」 を選択。

 

ウィザードに沿って追加します。
名前は判りやすそうなものを指定。

 

抽出したイメージ(今回であればファイル名「Master-OS_Win7.wim」 )を指定。

 

 

インストールイメージが追加されました。

 


 

クライアントへの展開

クライアントをPXEブートして、インストールイメージをデプロイします。

なお、キャプチャ用のブートイメージ( 今回であれば、capture-image_x64 )は展開時には不要なので、無効にしておきます。
(イメージを選択して右クリック > 「無効にする」。 無効になるとアイコンに赤い下向き矢印がつきます)

 

クライアントをPXEブート(ネットワークブート)します。
(電源ONしたら F12 キー でブートシーケンス選択メニュー)

 

WDS (とDHCPサーバー)との通信に成功すると、セットアップが開始されます。

 

Windows 展開サービスのセットアップ ウィザードが起動。

 

Active Directory の認証を求められますので、ユーザー名とパスワードを入力。

 

認証に成功すると、WDS に追加したインストールイメージが表示(選択)されるので、「次へ」。
(今回であれば、「 Base-Image_Win7 」 )

 

インストール場所を選択。
(今回の環境では、ドライブ 0 の パーティション 3 )

 

すでに Windows の入ってるパーティションなので、警告が出ました。が、OK で先に進みます。

 

インストールが開始されます。

しばらくすると、インストール完了。

 


このあと、デプロイしたPC達を 1台1台 ホスト名変えたりだとか、ローカルアドミンのパスワード変えたりだとか、なんだかんだ人手をかけましたが、きっといろいろ自動化する方法があるはず。

そのあたりはまた別の機会いに試してみたいと思います。

今回の備忘録は以上となります。

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です